保育の学び

【成人の日の由来】子どもにもわかる解説

 成人の日は子どもたちとはあまり縁がない行事なので由来を聞かれることは少なく感じるかもしれません。ですが成人の日は祝日ですしテレビなどで放送されることもありますよね? 子どもたちが由来を知りたくなるきっかけは多いはずです。

 この記事では成人の日の由来について子どもにもわかりやすく解説しています。また年齢別にクラス活動アイディアとして絵本なども紹介。ぜひ最後まで読んで、年明けの保育に活用くださいね。

目次
成人の日の由来 子どもにもわかる解説
成人の日はいつ? だれがするの?
どうして着物を着るの?
成人の日にちなんだクラス活動をご紹介
まとめ

 

成人女性

成人の日の由来 子どもにわかる解説

 昔、1月15日に大人になるための行事(元服)が行われていたことがはじまりです。昔の人は、大人が着るものを身に付ける行事を行うことで、大人と同じこと(結婚など)ができることを認められていました。

 今の成人式は、戦後埼玉県で行われた「成年式」が由来となっています。「青年祭」は第二次世界大戦後、若者を励ます意味で始まりました。その2年後には全国的に広まったとされています。

成人の日はいつ?だれがするの?

 成人の日は1月の第二月曜日(2022年1月10日)です。2000年からはハッピーマンデーがはじまりましたが、それまでは1月15日が成人の日でした。ですが、地域によっては雪がない8月や気候的に安定している3月を選んで開催されています。成人の日の対象年齢は20歳になった翌年1月(1〜3月生まれは成人を迎えた年の1月)でした。

 しかし、2022年4月からは成人年齢が18歳に引き下げられます。成人式に参加する年齢についても2022年4月以降に決定される見通しです。ちなみにお酒やタバコは20歳のままで変わりありませんのでご注意くださいね。

どうして着物をきるの? 

 成人の日に着る振袖は袖が長い着物です。振袖には人の縁を呼び寄せる意味があります。また袖を振るしぐさには悪いものをとりはらってくれるとされているのです。そして振袖には女性から男性にアピールしていた歴史もあります。

 江戸時代には踊り子の女性から男性にアピールする際に袖を左右にふっていたそうです。今でも告白して「フった」「フラれた」ということばを使うのはこのしぐさが由来となっているからです。

 

着物女性の後ろ姿

成人の日にちなんだクラス活動アイデアを年齢別にご紹介

 成人の日は大人になるための儀式が由来となっていましたね。大人をイメージする機会はあまりない子どもたちですが、成人の日をきっかけにクラス活動に取り入れてみましょう。

0・1歳児 

【空き箱積み】 
おかしやティッシュの空き箱をたくさん用意しましょう。マスキングテープやガムテープで少し補強しておくのもおすすめです。その空き箱を高く積み上げましょう。子どもたちは積み上げるのが大好きです。ですが、自分ではうまくいかない高さになったりしますよね? 

 そのときは大人の出番です。抱っこをしてあげて高く積み上げるお手伝いをしてあげましょう。「先生と一緒だと高くできたね」と声をかけてあげれば大人と一緒にする楽しみが実感できますよ。参観日の遊びとして保護者と一緒にするのもよいですね。

【おおきくなるの】
ookikunaruno 

 開きやすく子どもが見やすい絵本です。おおきくなるということをさまざまなイラストで丁寧に表現されていますよ。

2・3歳児 

しょうらいのゆめはなあに】 
定番の質問ですが、聞き方を変えると子どもの発想がふくらみますよ。
「おとうさんおかあさんみたいに大きくなったら○○ちゃんはなにしたい?」
「このぐらいまで身長が伸びたらどんなことをやってみたい?」
「たくさん食べておおきくなったら何ができるかな?」
それでもイメージがしにくい子には具体的に「ケーキ屋さんとお花屋さん、どっちがやってみたい?」「動物のお医者さんと動物にえさをあげる人、どっちがおもしろそう?」と聞いてあげることも大切です。

はなちゃん おとなになります】
hanatyanotona

可愛らしい絵でおとなになりたいはなちゃんがえがかれています。場面が丁寧に書かれた絵本なので読み聞かせしやすいですよ。

4・5歳児 

【タイムカプセル】 
卒園シーズンにはタイムカプセルもいいですね。未来の自分へのお手紙はもちろん、上手にできた絵や作品なども撮影して、プリントアウトするのもおすすめです。必ず個別に分けて、作品には記名するようにしましょう。園によっては、地面に埋めておくのではなく、園舎の大切な場所に保管しておくケースもありますよ。

【たくさんのドア】
takusandoors
大人になっていく姿が描かれた定番の絵本です。「あなたは どんなひとになり いったい どこへ いくのだろう」繊細なイラストで成長する過程を表現しています。

 

20を持った成人女性

まとめ 

 成人の日は元服とよばれた昔の行事が由来となっていました。また2022年4月から成人年齢の変更(20歳から18歳)があります。今後、成人の日に参加する人にも変化がありそうですね。子どもたちと生活をしているとさまざまな場面に出会うことがあります。

  成人式に参加する人や、振袖を見かけた際にはぜひ成人の日の由来や振袖の意味を伝えてあげてくださいね。