保育の学び

後輩保育士との良い関係性の作り方と指導法

  保育を行っていく上で大切なことは、子どもとの接し方や保育内容だけではありません。大事な子どもたちの命を守る保育士という仕事は、一緒に働く「保育士同士の関係性」も大切になってきます。

  今回は保育士同士でも特に関係を築くのが難しい「後輩保育士」との関係性の作り方や指導法をご紹介します。子どもたちの健やかな成長に寄り添えるよう、どのような関係性が良いのか一度考えてみてくださいね。

目次
後輩保育士との良い関係作りとは?
後輩保育士にはどのような指導をする?
まとめ

後輩保育士との良い関係作り?

 近年保育士は男性保育士も増えてきましたが、まだまだ女性保育士が圧倒的に多いです。女性の多い職場となると、良好な関係を築くのが難しそうというイメージもあるかもしれません。より良い保育を行うためにも、相手のことを理解して行動することが大事です。

常に笑顔で話しかけやすい存在になる

 後輩保育士との仕事は、自分の仕事プラス後輩の指導もあるので忙しいです。そのような中でも「笑顔」でいることは忘れないようにしましょう。笑顔で話しかけやすい雰囲気があれば、自然と後輩保育士も声をかけやすくなります。後輩の立場からすると、仕事中の先輩保育士に声をかけるのは緊張するものです。にこやかな雰囲気を作れば、親しみやすく良好な関係を築く一歩となりますよ。

ありがとうの気持ちと気配りを忘れない

 どんなに後輩だとしても「気配りを忘れない」ことは大切です。ちょっとした作業を頼んだり、助かった場面があれば「ありがとう、すごく助かった」と素直に伝えましょう。些細なことでも「ありがとう」の気持ちを伝えることで、後輩保育士も役に立っているという実感がわき、意欲的に行動することができるはずです。また、年度始めや行事の前後など保育士としての仕事が忙しくなる時期は「疲れてない?」「休憩はちゃんと休むんだよ」と声をかけてあげるのも後輩としては嬉しい気遣いです。

仕事のフォローは必ずする

 後輩保育士が仕事中に失敗してしまったり、トラブルが起きた場合は先輩保育士のフォローが必要不可欠です。新しい職場に来たばかりの時期や新任の保育士だと、失敗して落ち込むこともありますよね。そういうときには
「ちゃんと報告してくれてありがとう」
「すぐに相談してくれてありがとう」
「失敗してしまった点もあったけど、ここは良かったよ」
などのフォローをしましょう。失敗やトラブルを責めるのではなく、どうしたらよかったか今後どうするかが大切なので、普段から相談しやすい関係作りが大事になってきます。

 

保育士2人

後輩保育士にはどのような指導をする?

 良い関係作りをしながらも、先輩保育士は後輩保育士に指導をしっかりしていかなくてはいけません。後輩保育士への指導のポイントをおさえて、実践していきましょう。

指示は的確にわかりやすく伝える

 後輩保育士にやってもらいたいことは、的確にわかりやすく伝えるよう心がけましょう。
「この作業やっておいてね」
というあいまいな言葉だと、後輩保育士はどのように動いたら良いのかわからず、上手に伝わっていないかもしれません。
「この作業は〇〇までに、やっておいてね。終わったら一度見せにきて」
と的確に伝えることで、伝達ミスが減ります。複数の指示があるときは一度に伝えず、順を追って説明をすると良いでしょう。優先順位がある場合は
「こっちを先にして、時間があれば次の作業をしてほしい」
とどちらを優先すべきなのかしっかり教えることが大事です。

後輩保育士の意見も取り入れる

 日々の保育の中で、主体となって保育内容を考えるのは先輩保育士が多いと思いますが、後輩保育士の意見も取り入れて、保育内容に反映していけると良いですね。製作内容を決めるときや、手遊びなど
「今月はどんなのが良いと思う?」
と聞いてみると新しい提案が浮かぶかもしれません。
ちょっとした作業でも、後輩保育士から意見を聞き
「そういう方法も良いね!今回はそうやってみよう」
と話を肯定的に受け入れる体制を先輩保育士は作っていきましょう。受け入れてくれる先輩がいるからこそ、後輩保育士も積極的に保育に参加することができます。

頑張っている姿を褒めて認める

 後輩保育士の良かった点や頑張っていたところは、素直に褒めましょう。製作準備や行事の準備など
「大変だったでしょう?よく頑張ったね」
という一言だけで、後輩保育士は嬉しい気持ちになります。どのような点が良かったのか具体的に褒めることで
「頑張りを見ていてくれているんだ」
と自信に繋がります。大変でも頑張れば評価してもらえるという安心感を得ることができますよ。

エプロン2人

まとめ

 後輩保育士との良い関係の築き方や、指導方法をご紹介してきました。自分の仕事をしながら後輩の指導をするのは大変ですよね。保育はチームワークが大切で、後輩といえど現場では子どもたちを守る頼もしい存在になってもらわなくてはいけません。

  なんでも話せるような関係を築き、いつでも感謝の気持ちや気配りを忘れずに指導していけたら良いですね。