お月見は童謡「うさぎうさぎ」でも登場する、子どもたちになじみのある行事ですね。お月見の日にお団子を食べること、ススキを飾ることは子どもたちにも知られています。しかし、お月見の由来についてはあまり知られていないかもしれません。
お月見は制作やクラス活動にも取り入れやすい題材ですので、ぜひ由来を子どもたちに説明できるようなりましょう。クラス活動の導入はもちろん、由来はお便りのコラムなどにとても役立ちますよ。
お便りに役立つ9月の文例集はこちら。
目次
>お月見の由来、子どもにもわかる解説
>お月見をする日はいつ?
>十五夜と十三夜の違い
>月見団子とススキを飾る理由
>>お月見にオススメな絵本3選
>>お月見にちなんだクラス活動アイディア
>まとめ
●お月見のの由来とは? 子どもにもわかる解説
お月見の由来は、中国がはじまりです。日本では最初、月をみて楽しむだけでした。次第に稲(お米)が無事にできたことを喜び、感謝するようになったと言われています。今では、一年で一番月が美しく見える季節に月をみながら秋の収穫物に感謝する日、という意味でお月見をするようになりました。
●お月見をする日はいつ?
お月見をする日は旧暦の8月15日です(2021年は9月21日(火))この日を「十五夜」もしくは「中秋の名月」と呼んでいます。「十五夜」は月の満ち欠けを基準にした旧暦を元に決められているのです。なので、毎年お月見をする日が変わります。
「十五夜」とは実際、満月になる日がちがうことがあります(2021年は十五夜が満月になります)月の満ち欠けの周期が一定ではないため、旧暦と違うことがあるからです。ですが、満月の日でなくても、十五夜の日にお月見をするのが一般的とされています。
●十五夜と十三夜の違い
「十五夜」は旧暦8月15日のことで、お月見をする日です。「十三夜」は「十五夜」の次に月が美しい日とされています。「十五夜」の約1ヶ月後にくる旧暦9月13日が「十三夜」です(2021年は10月18日)。「十三夜」は少し左側がかけた月なので満月ではありません。「十五夜」「十三夜」両方の月を愛でるのは日本だけ。どちらか片方の月しかみないことを「片月見」とよんで、縁起が悪いとされています。
●月見団子とススキを飾る理由
月見団子はお団子をまんまるの月に見立てています。お団子を十五夜にちなんで15個つくり、三方(さんぽう)と呼ばれる台に高く積み上げることで、月に感謝の気持ちを表現しているのです。ススキを飾る理由は、2つあります。1つは秋の収穫物としてお供えするのに稲穂がまだこの時期はできていないことから穂のでたススキを使っていること。もう1つは悪霊や災いを追い払うという意味があります。
お月見にオススメの絵本3選
お月見の由来を紹介する前後に絵本を読むことは、子どもの興味関心を深めることにつながります。園ではクラス児に合わせた絵本を選びましょう。
お月見の日のクラス活動アイデア
お月見は美しい月を愛でること、秋の収穫に感謝する意味があることがわかりました。ではお月見をクラス活動で取り入れるアイディアを年齢別にご紹介。クラスの人数や活動のボリュームにあわせてアレンジしてくださいね。
・0・1歳児 お月見団子&ススキづくり
ティッシュペーパーなどを丸めて、お団子をつくりましょう。保育士があらかじめ作成した三方に飾るとぐっとお月見らしくなりますね。また茶色の折り紙を細くちぎってススキを作ることができます。あらかじめ折り紙に切り込みをいれておけば、きれいにまっすぐちぎることができますよ。
・2・3歳児 紙皿を使ったお月さま
丸い紙皿の真ん中は、少しくぼんでいるのでお月さまを書くのにぴったり。あらかじめクレヨンで目や口を書いた後に、絵の具で全体を塗ってみましょう。お月さまの色は子どもたちが選ぶことでオリジナルのお月さまができますよ。
・4・5歳児
お月さまの折り紙にチャレンジしてみましょう。折り紙を教える際は、動画を使うとわかりやすいのをご存知ですか? 子どもが少しわかりにくい箇所をストップしておけるので、一人ひとりを指導しながら手の位置や折り紙の方向が確認できるのです。できた作品は個人制作やクラス児全員分を集めて大きなお月さまをつくると素敵に仕上がりますよ。
吉本芸人span!マコトの折り紙「まんげつ」の動画はこちらから》
●まとめ
お月見の由来は十五夜にきれいな月をみることからはじまりました。そして秋の収穫に感謝するようになり、現代のお月見になりました。お月見のお供え物であるススキや月見団子には月に見立てている、豊作を祝う意味があったのですね。四季のある日本らしい行事ともいえるお月見。
ぜひ中秋の名月のように、にっこり笑顔で子どもたちに紹介してみてくださいね。