「昭和の日」は日本国民の祝日ということから、幼稚園や保育園がお休みのところが多いですよね。子どもたちに「明日は昭和の日だから園はお休みです」とお話をするときに「昭和の日って何?」といった声が上がるかもしれません。ここでは昭和の日の由来や、子どもにわかりやすく伝える方法をお教えしていきます。
目次
>昭和の日の由来とわかりやすい解説
>昭和の日とみどりの日の違い
>昭和の遊びを保育に取り入れる
>まとめ
●昭和の日の由来とわかりやすい解説
令和、平成の前の元号として知られている「昭和」は元号の中でも唯一「昭和の日」と名付けられた祝日があります。なぜ「昭和の日」が祝日に定められたのか、子どもたちに教える前にしっかり理解しておきましょう。
昭和の日の由来
昭和の日は「昭和天皇の誕生日」です。戦前は「天長節」と呼ばれ、天皇の誕生日をお祝いしていました。終戦後に「天皇誕生日」と名称が変わりましたが、祝日ということは変わらず、祝日法に制定されています。
昭和の日には「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」という意味があり、昭和時代に起こった出来事を思い出して、国の未来を考える日といえます。園での保育でも昭和時代で慣れ親しんだ遊びなどを取り入れ、昭和の日の由来や昭和時代の出来事を伝えていくとさらに理解を深めていけますよ。
昭和の日を子どもにわかりやすく解説
子どもたちから「昭和の日って何?」と声が上がることもあるでしょう。そのような場面では「昭和の日は、昭和の日の出来事を忘れませんようにという思いでできた日だよ」「今みんなが過ごしている時代が令和で、その前が平成。それよりもっと前が昭和だったの」と元号についても簡単に触れて説明していきましょう。
そして「おうちに昭和生まれの人がいたら、昭和ってどういうことをしていたの?どんな遊びが楽しかった?と聞いてみるのも面白いよね」と昭和の時代を知るきっかけを作ってあげることが大切です。
●昭和の日とみどりの日の違い
昭和の日は一度「みどりの日」という名称に変更され、国民の祝日の一つとなりましたが、2007年には再び名称を「昭和の日」と変更しています。どうして名称の変更があったのかや、込められた意味の違いなどをお教えしていきます。
昭和の日からみどりの日に名称変更された理由
1989年に昭和天皇が崩御し、天皇誕生日は平成時代の天皇陛下の誕生日へと移行することになりました。本来であれば改元後、前天皇の天皇誕生日は祝日から外れるのですが、昭和天皇の天皇誕生日がゴールデンウィークの連休となる祝日のため、祝日の消滅が国民生活に影響するのではないかと不安の声が上がりました。
そこで、昭和天皇が生物学者として自然への造詣が深かったことから、昭和天皇の天皇の誕生日である4月29日を「みどりの日」として祝日に残すこととなりました。
みどりの日から昭和の日に再び名称変更された理由
昭和天皇が崩御した後、国民の不安の声を考慮し、昭和の日をみどりの日という名称で祝日に制定しました。ですが、その後「激動の昭和の時代を忘れない」という思いから、2007年以降から4月29日を昭和の日と改称する法改正が行われ、現在も国民の祝日の一つとなっています。
昭和時代は長く続いた苦しい戦争が終わり、高度経済成長期を迎えたことで、日本は大きく飛躍し、政治だけでなく人々の生活にも変化があった時代です。そのため昭和に特別な思いを持つ方も多いことから、再び「昭和の日」と改称されたのです。
みどりの日は5月4日に変更
みどりの日はゴールデンウィークの連休が飛石にならないよう、5月3日の憲法記念日と5月5日のこどもの日の間である5月4日に変更されました。昭和の日は、昭和時代のことを思い出し、未来を考えていく日ですが、みどりの日は「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」という意味が込められています。
自然を愛していた昭和天皇に由来して名付けられたといわれており、みどりの日には自然に触れながら、自然の恵みに感謝する日として過ごして行けたら良いですね。
●昭和の遊びを保育に取り入れる
昭和の日の由来を子どもたちにわかりやすく伝えた後は、昭和時代の遊びを保育に取り入れてさらに理解を深めていきましょう!普段の遊びとは違った印象のある「昭和の遊び」に子どもたちも夢中になること間違いなしですよ!
あやとり
毛糸など一本の糸を輪にしてから両手にかけ、指先でいろいろな形を作っていく遊びです。1人で楽しむこともできますが、作る形によっては2人以上の協力が必要な場面もあるので、あやとりを通してコミュニケーションを取ることができますよ。
おはじき
一個おはじきをはじき、別のおはじきに当てることができたら、当たったおはじきを貰えるというルールの遊びです。小さなおはじきに当てるのは中々難しく、子どもたちも集中して楽しむことができます。おはじきは小さいので小さい子どもが遊ぶ場合は誤飲に注意が必要です。
メンコ遊び
メンコを相手のメンコに叩きつけ、枠から出たりひっくり返すことができたら勝ちというゲームです。メンコは厚紙や牛乳パックで簡単に作ることができるので、子どもたちが好きに飾り付けをして作っても楽しい時間を過ごすことができるでしょう。
●まとめ
昭和の日の由来や、子どもにわかりやすい解説などをお教えしてきました。昭和の日には昭和の遊びを通して、そのときの出来事を知っていけたら嬉しいですね。
子どもたちの「なんで?」という気持ちに寄り添って「昭和の日は昭和時代に起きたことを忘れずに過ごす日だよ」と簡潔でわかりやすく伝えていきましょう。