このノートでは、こどものしつけをする際に、どうしても上手くいかなくてイライラしてしまうときの背景や対処法について考えます。当然、ぜったいの対処法などはなく、大人であるあなた自身をこどもと一緒に成長するという気持ちが大切です。
●イライラする時の様子
こどもが何度いっても言うことを聞いてくれなかったり、何度話をしても理解してくれなかったりすると、頭では怒っても仕方がないとわかっていてもイライラしてしまうものです。
イライラした状態でいると、こどもも何かを察知して落ち着かなくなります。その結果、安心するために自分の思いどおりにしようと固執し、あなたの声や態度に反抗してしまいます。
こうしてまたあなたが感情的になり…と、悪循環が生じてしまいます。
●どうしてそうなるのか
こどもが言うことを聞かなくてイライラするのは当然のことです。しかし、なぜイライラするのかは、人によっても場合によっても違うかもしれません。
例えば、自分を否定された気がするからでしょうか。あるいは、こどもがいうことを聞かないなんて、親失格だと感じているからでしょうか。私の立場がないとか、親の面子が立たないなんてことも考えられます。
そこまで、大層なことでなくて、時間がないのに!とか、おんなじことばっかりで疲れた!なんてこともあるかもしれません。
いずれにしても、イライラは自分の理屈で生じていることが重要です。
●対応方法(考え方)
イライラは自分の理屈で生じているので、どれだけこどもに関わっても、そのイライラは消えません。むしろ、イライラを消さないといけないと考えれば考えるほど、イライラが大きくなったり、不安に襲われたりしてしまいます。
大事なのは、「ああ、イライラしてるなあ。でもこれは私の理屈だからなあ。どうしようもできないなあ」とぼんやりイライラを抱えることです。最低限、イライラをこどもにぶつけないようにしたいので、まず、イライラしている自分がいつもとどう違うのか知らなければなりません。イライラしてると声がきつくなるかもしれないし、態度も変わってくると思います。
「イライラしてると、私ってこんな風になりやすいからなあ。気をつけないとなあ」とぼんやり自分を眺めます。そして、「なんでイライラしてんのかなあ。焦ってんのかなあ。失敗したくないって思ってんのかなあ」と自分の観察を続けます。
イライラは消えません。しかしずっと残ることもありません。
こうして自分一人ではどうしようもならない時は、他人を頼ります。家族、友人、もちろんカウンセラーでも構いません。でもなるべく、簡単に答えを出さない人を選んでください。
「イライラかあ。そうよなあ。うーん。どうしたらいいかなあ」という風に、一緒にイライラを味わえる人を探してください。イライラと一緒に生きていくことができるようになります。