こどもが大好きで色んな場面で活躍する「お歌」や「手遊び」。保育士や幼稚園教諭の皆さんはたくさん知っておききたいですよね!今回はその中からシンガーソングライターの近藤夏子さんが「虫のこえ」を実演してくれます。ぜひ動画でチェックしてみてください。
実演のポイント
「虫のこえ」は、松虫や鈴虫、小蝉(こおろぎ)やくつわ虫など秋の虫の鳴き声を擬音で表現しながら歌う唱歌です。
冒頭の「松虫が鳴いている ちんちろちんちろ、ちんちろりん」では、口元で“ちんちろ…りん”と音を表現しつつ、小さく手を振るジェスチャーを加えて音感を引き出します。
続く「こおろぎや がちゃがちゃ…」など複数の虫に変化するフレーズでは、それぞれの擬音を大きさや変化をつけて歌い分けると、子どもたちも自然と耳を澄ませた表現に参加できます。
サビの「ああ おもしろい 虫のこえ」の部分は、声を少し下げながら伸ばして歌うことで心地よい余韻が生まれます。
保育者が語りかけるような柔らかな語調で、虫の音の世界に子どもを誘うように歌うと、その情景が子どもにしっかり届きます
実演:近藤夏子
鳴き声がたくさん出てくるところがポイントです。それぞれの鳴き声が可愛らしい歌詞で表現されているので、その部分を歌うときは意識して歌いましょう!次々と出てくる虫たちの名前を歌う時は少し”あれ?”という感じを出せるとそのあとの鳴き声の部分が引き立ちます!「あぁおもしろい」は、高音の部分から下がっていくのを一息で歌うと、上手に歌えます♪
対象年齢
3歳児/4歳児/5歳児
歌詞には複数の虫の名前とそれぞれの鳴き声の擬音が出てきます。具体的な虫の世界を想像しながら聴く力や表現力が育つのは、3歳児以上が適しています。
年齢別の「ねらい」
⚫︎3歳児:
言葉と音の響きをまねて、虫の鳴き声・リズムへの親しみを育む。
⚫︎4歳児:
擬音の変化を声と身体で表現しながら、観察と表現の感性を深める。
⚫︎5歳児:
オリジナルの虫の鳴き声や動きを創作し、即興的な表現力を促す。
年齢別の「導入の仕方」
⚫︎3歳児:
「松虫の音、みんなで“ちんちろりん”って真似してみよう!」と声かけ。
⚫︎4歳児:
「ほかの虫はどんな音かな?大きい声、小さい声で歌おうね」と問いかけ。
⚫︎5歳児:
「自分だけの虫を考えて鳴き声を作ってみよう!」と創作導入。
「虫のこえ」について
虫の名前や鳴き声をあらためて勉強できました!!子どもの頃は深く考えずに歌っていたこの曲。あらためて大人になって歌うと気になる歌詞があって、おもしろいです。それぞれの虫の鳴き声を可愛らしく表現してるところがとても素敵な一曲です。秋にこの曲を聞きながら本物の虫の鳴き声と比べてみるのも楽しいですね♪
「松虫」「鈴虫」「こおろぎ」「くつわ虫」「馬追」「すいっちょん」といった虫の名前と「ちんちろ」「りんりん」「がちゃがちゃ」などの擬音が、聴く人の想像を引き出します。
繰り返し形とリズム構造が心地よく、子どもたちは声と動きを一致させて模倣しながら楽しめます。
自然観察や言葉のリズム遊び、秋の夜の情景導入として非常に適した一曲です。
おすすめの季節や月
秋(10〜11月)
虫の鳴き声が身近に感じられる季節で、自然観察や夜の静けさを感じながら取り組むと学びが深まります。
歌詞
あれまつむしが ないている
チンチロ チンチロ チンチロリン
あれすずむしも なきだした
リンリンリンリン リインリン
あきのよながを なきとおす
ああおもしろいむしのこえ
キリキリキリキリ こおろぎや
がちゃがちゃがちゃがちゃくつわむし
あとからうまおい おいついて
チョンチョンチョンチョン スイッチョン
あきのよながを なきとおす
ああおもしろい むしのこえ
作詞・作曲
作詞:文部省唱歌
作曲:文部省唱歌