
11月以降は日が短くなり、気温も下がって冬の訪れを感じる季節です。
子どもたちにとって外での散歩は大切な活動ですが、寒さや日没の早さなど、季節の変化によって特有のリスクが伴います。
本記事では、冬季散歩を安全に楽しむための工夫や注意点を紹介します♪
1.冬季散歩のねらい
散歩は一年を通してたくさんある保育活動の中でも大事な活動のひとつです。
あらためて散歩、冬季散歩のねらいについて整理してみましょう。
- 子どもが冬の自然に親しみ、四季の変化を体験する。
- 体を動かすことで基礎体力や抵抗力を養う。
- 冬季特有の事故や体調不良を未然に防ぐ。
- 安全な散歩活動を通して、安心感と信頼感を育む。
2.事前準備
安全で楽しい散歩活動を行うには、園を出る前の事前準備が大事です。
最低でも下の4点についてはしっかり準備・確認を行いましょう。
●散歩コースの確認
凍結や落ち葉が多い場所を避け、安全な道を選ぶ。
●防寒具の点検
帽子・手袋・マフラーなどを用意し、着脱しやすい服装を心がける。
●持ち物の確認
タオルや予備の手袋、温かい飲み物(必要に応じて)を準備。
●職員の役割分担
先頭・後方・側面を見守る担当を明確にする。

3.冬季散歩で想定されるリスク
どれだけ入念に準備・確認を行ったとしても、トラブルが起こる可能性をゼロにすることはできません。
しかし、事前にシミュレーションしておけば、いざというときに適切な対応を行える可能性は上がります。
ここでは、冬散歩で想定されるリスクとその対応、対策を紹介します。
3-1.低体温や冷えによる体調不良
●対策
- 重ね着で調整しやすい服装にする(薄手の衣服を数枚重ねる)。
- 帽子・手袋・マフラーで末端の冷えを防ぐ。
- 寒い日は散歩時間を短縮し、日中の暖かい時間に設定する。
●対応
- 散歩前に体調確認(顔色・手足の冷え・咳の有無)を行う。
- 寒さで辛そうな様子があればすぐに散歩を切り上げる。
3-2.濡れた落ち葉や霜での転倒事故
●対策
- 散歩前に職員がコースを下見し、危険箇所を避ける。
- 子どもたちに「落ち葉の上は走らない」「白く光っている地面は歩かない」と伝える。
- 滑りにくい靴を選び、靴底の摩耗を定期的に確認する。
●対応
- 転倒が起きた場合はその場で状態を確認し、必要なら応急処置を行う。
- 万が一頭部を打った場合は、すぐに園へ連絡・医療機関受診を検討する。
3-3.夕方の暗さによる視界不良や交通事故
●対策
- 散歩はできるだけ午前中〜昼過ぎに設定する。
- 職員が反射ベストを着用し、子どもにはカラフルな帽子や目立つ色の服を推奨。
- 横断歩道では必ず全員が揃ってから渡る。
●対応
- 見通しの悪い場所では一度立ち止まり、隊列を整える。
- 子どもがはぐれた場合に備え、名札や反射材を身に着ける。
4.散歩中の配慮
しっかり準備・確認を行って、いざ散歩にでかけましょう♪
しかし、もちろん散歩中にもしっかり下記の点に注意しながら安全配慮を怠らないようにしましょうね。
- 服装チェック:汗をかいていないか、手足が冷えすぎていないかを観察。
- 歩行の安全確認:凍っている道や落ち葉の上は避けるように誘導する。
- 休憩の取り方:こまめに休憩を入れる。寒さが厳しい日は散歩自体を短時間で切り上げる。
- 周囲への注意:夕方は視認性を高めるため、反射材付きのベストを着用すると安心!
5.散歩後のケア
無事に園へ戻ることが出来てよかったですね!
でも子どもたちの安全と健康のためにあと少しだけ!最後まで気を抜かずに確認と対応を行いましょう!
- 手洗い・うがい:感染症予防の基本を徹底する。
- 体温確認:帰園後すぐに体温や顔色をチェックし、体調の変化に気づく。
- 衣服の調整:汗をかいた場合は着替えをして冷えを防ぐ。
6.保護者への協力依頼
また、今後も安全で楽しい散歩を行うには保護者のご協力も必要です!
以下の点について保護者のみなさんと連携をとって安全で楽しい散歩に備えましょう!
- 防寒具や動きやすい服装の準備をお願いする。
- 前夜からの体調不良(咳・鼻水・発熱)がある場合は報告をしてもらい、散歩の参加を控える。
- 帽子や手袋には名前を記入してもらい、園で管理しやすくする。

まとめ
冬季散歩は寒さや転倒リスクなど注意すべき点は多いですが、事前準備と適切な見守りを行えば、安全で楽しい活動になります。
園と家庭が連携し、服装や体調管理をしっかり行うことで、冬でも安心して散歩を楽しみ、子どもたちに豊かな体験を届けることができます。
安全に、楽しい散歩の時間を子どもたちと楽しみましょう♪