2月が近づくと可愛らしいラッピング材料や甘い匂いのするチョコレートをよく見かけるようになりますよね。2月14日のバレンタインは「大切な日にチョコレートを渡す」というイメージのある日ですが、子どもたちに説明するにはどう伝えたら良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、バレンタインの由来や子どもへの伝え方、保育での活動例などをご紹介。年齢に合わせた優しい言葉で「思いやりの心」を育むきっかけづくりに、ぜひお役立てください。
バレンタインとはどういう日？
バレンタインデーとは、2月14日に「大切な人に想いを伝える日」として世界中で親しまれているイベントです。
日本では「チョコレートを贈る日」として定着していますが、本来はキリスト教の聖人・バレンタインに由来する記念日です。近年では「恋人に贈る」だけでなく、「友チョコ」「家族チョコ」「感謝チョコ」など、人とのつながりを祝う日として広がりを見せています。
保育の現場では、贈り物を通して「ありがとう」「だいすき」という気持ちを育てる機会として活用できます。
バレンタインの由来
バレンタインデーの起源には諸説ありますが、最も有名なのは3世紀ごろのローマ帝国時代、聖ウァレンティヌス（聖バレンタイン）が登場する説です。
当時、若者の結婚が禁止されていたなか、ウァレンティヌスは密かに愛する者同士を結婚させたことで処刑され、後に「愛の守護聖人」として称えられました。
このことから、彼の命日である2月14日が「愛を伝える日」として広まりました。日本には1950年代にチョコレート業界から紹介され、独自の文化として根付いていきました。
子どもへのわかりやすい説明
2歳児への説明
「バレンタインは、“だいすき”っていうきもちを だいじにするひだよ。
おともだちやせんせいに、ありがとうって いえると すてきだね。
みんなで こころをこめて ハートをつくってみようね。」
3歳児への説明
「バレンタインデーっていうのは、たいせつなひとに “ありがとう”や“だいすき”を つたえるひ。
たとえば、かぞくや ともだちに、ハートのカードを つくって わたしたりできるよ。」
4歳児への説明
「むかしね、だれかを たいせつにおもうきもちを とってもたいせつにした おぼうさんがいたんだって。
そのひとを おもいだして、“ありがとう”ってきもちを つたえるひがバレンタイン。
チョコをあげることもあるけど、こころがいちばんたいせつなんだよ。」
5歳児への説明
「バレンタインは、“ありがとう”“だいすき”“いっしょにいてたのしいよ”っていう きもちを、カードやおてがみでつたえるひ。
もともとは、むかしのひとが こいびとたちを たすけたことから はじまったっていわれているの。
だから、みんなも まわりのひとに やさしいきもちを とどけられると いいね。」
関連情報
バレンタインは、恋愛のイメージが強い一方で、保育の現場では「感謝」や「やさしい気持ち」を育む行事として親しまれています。
たとえば、友達と一緒にカードを作って交換したり、先生にありがとうの気持ちを伝えたりすることで、人とのつながりや思いやりを学ぶ良い機会になります。
また、ハートモチーフを使った製作や絵本の読み聞かせを通じて、遊びながら「気持ちを伝える」練習にもつながります。年齢や保護者への配慮をふまえながら、園独自の楽しみ方を工夫してみましょう。
バレンタインにちなんだ保育活動
- ハート型カードづくり
色画用紙や折り紙でハート型カードを製作し、メッセージを書く。
- 感謝の手紙・シール貼り
「ありがとう」を伝える手紙や、ハートに感謝シールを貼る活動。
- 手作りラッピング体験
紙袋や箱に自由に模様を描き、ギフトボックス風に仕上げる。
- ハート探しゲーム
教室内に隠したハート型カードを探す宝探し形式のゲーム。
- おままごと×チョコレート屋さんごっこ
粘土や折り紙でチョコをつくり、渡し合うごっこ遊び。
- バレンタイン絵本の読み聞かせ
「ありがとう」や「思いやり」をテーマにした絵本の導入。
- 色分け・形合わせゲーム（ハート型）
色と形の認識をあそびに取り入れて、脳の刺激にも。
まとめ
バレンタインデーは、子どもたちに「感謝の気持ち」「相手を思う優しさ」を伝える絶好の機会です。
チョコレートに限らず、カードや工作、ごっこ遊びなどを通して、心のこもったコミュニケーションを楽しめる時間にすることが大切です。
保育の場では、年齢に合わせた表現で無理なく行事を取り入れながら、人とのつながりの温かさを伝えていきましょう。
