12月の食育テーマは「体を温める冬の食材」。
寒さが厳しくなる季節にぴったりの食材を知り、子どもたちと一緒に“冬ならではの食べ物の力”を学びましょう。
日常の給食や家庭の食卓でも活かせる工夫を紹介します。
1.冬の食材がもつ“体を温める力”
冬の食材には、体の中から温めてくれる働きをもつものが多くあります。
例えば、根菜類や発酵食品、しょうがやねぎなどの香味野菜は、血流をよくして体温を上げてくれます。
また、冬が旬の果物の中にも体を温める成分が含まれているものがあります。
寒い季節に積極的に取り入れることで、風邪予防や元気な体づくりにつなげていきましょう。
2.主な冬の体を温める食材
【根菜類】
大根、にんじん、ごぼう、かぶ、れんこんなど
【いも類】
さつまいも、里芋、じゃがいも
【香味野菜】
しょうが、ねぎ、にんにく
【発酵食品】
味噌、納豆、漬物
【冬が旬の果物】
みかん、りんご
3.食育活動のねらい
楽しい食育ですが、勿論しっかり「ねらい」をもって実施しましょう。
12月の食育には以下のような「ねらい」を定めて行うと良いでしょう。
- 冬の食材に親しみ、季節の移り変わりを感じる。
- 「体を温める」という食材の働きを知り、食べ物と健康のつながりを理解する。

4.子どもたちへの伝え方
保育で実際に食材を知るために、子ども達への伝え方のポイントや手順を紹介します
4-1.見る
まずは触る前に「見るだけタイム」を設ける。
形や色をじっくり観察し、「重いかな?軽いかな?」と声掛けし子ども達と一緒に想像を膨らませる。
4-2.触れる
1人ずつ回して実際に触れてみる。
この時においや重さなども体感できるような声掛けを実施する。
4-3.味わう
栄養士と連携し、その日の給食で根菜を使用してもらう。
食事の際に野菜の色や形、重さなどがどんなものだったかを話し合いながら食材の味を楽しむ。
メニュー例:冬野菜のみそ汁(大根・にんじん・ねぎ)
5.その他、保育で使える活動の実例
他にも冬の食材をつかった、食育の活動例をご紹介します。
5-1.冬野菜スタンプあそび
【準備物】
レンコン、ニンジン、かぶ
【遊び方】
輪切りにした野菜に絵の具を付けて、紙にスタンプする
5-2.給食での味比べ
【準備物】
人参の甘煮、しょうが煮、味付けなしの3種類を用意
【遊び方】
一口ずつ味見をし、味の違いを感じる
5-3.ぽかぽかクイズ
【準備物】
写真カード:しょうが・ねぎ・大根・かぶ・さつまいも・白菜・味噌汁・鍋・焼きいも・みかん・りんご など
【遊び方】
写真カードを見せ、食材の名前を当てる

6.活動における必要な配慮
12月の食育では、以下のような点に配慮を行うことでスムーズな活動ができます。
- 小さな子どもには、香味野菜は少量から試す。
- 硬い根菜は柔らかく煮て、食べやすい大きさにする。
- アレルギーや消化に注意し、個々の子どもに合わせて対応。
まとめ
12月は寒さが本格化する季節。体を温める食材を子どもたちと一緒に知り、味わい、楽しむことで、健康な冬を過ごす土台を作ることができます。
冬野菜や旬の果物を取り入れながら、心も体も温まる食育活動を展開していきましょう。